身体づくりには欠かせないプロテインですが、実は摂取するのに適切なタイミングがあるのをご存知ですか?
タイミングを意識しておけばプロテインの効果を最大限に生かすことができ、今までのトレーニング以上の効果を期待できます。
プロテインは栄養補助食品
まずプロテイン=筋肉がつくという誤った認識が流布されていますが、プロテインを飲んだからと言って短期間でムキムキになったりしません。
運動で強い体を作っていくためには、体を作る材料となる栄養が必要で、筋肉の場合は何よりもタンパク質が重要。
普通の食事のなかで、十分にタンパク質が取れればよいのですが、肉や牛乳だけで取ろうと思うと、タンパク質に加えて多量の脂肪を摂取してしまうことになります。
そこで「良質なタンパク質をとる」という目的で作られた栄養補助食品がプロテインです。
摂取するタイミング
プロテインの摂取するのに効果的なタイミングは1日の内3回あります。
筋力アップや、ダイエットなどの目的によって効果的な時間は異なるので、目的にあったタイミングを決めて摂取していくようにいてください。
運動後30分~45分はゴールデンタイム!
トレーニング後は、運動で消耗した筋肉が回復を行うために栄養素を求めています。
特に運動後30分~45分は通常よりも栄養の吸収が良いとされ、このタイミングでプロテインを摂取することで筋力アップにつながります。
おすすめなのは吸収のスピードが早いホエイプロテイン。
就寝前の摂取で成長ホルモンの働きをよくする
寝ている間も、私たちの身体は休みなく成長ホルモンを分泌し続けています。
これによって疲労の回復や筋肉の修復が行われているので、身体づくりには欠かせない働きです。
この成長ホルモンはたんぱく質から作られているので。就寝前に摂取することでさらに働きを促してくれるんです。
ただし、寝る直前に飲むと返って消化器官に負担をかけることになるので、就寝の1時間前程度を目安に摂るようにしてください。
おすすめなのは身体にゆっくりと吸収され、満腹感が持続するカゼインプロテインやソイプロテインです。
朝食後は身体が栄養を求めている
朝目覚めた時の人間は、水分・栄養がともに不足している状態です。
前日の夕食は18時だったとすれば朝6時ですでに12時間以上食事をとっていないことになります。長時間の空腹状態が続いているのです。
たとえ就寝前にプロテインを摂取していても効果はとっくに切れているので新しいたんぱく質を身体に摂りこんであげる必要があります。
特に忙しい朝はシリアルやパンだけで済ませてしまいがちですが、ここでプロテインを摂取することで十分な栄養を補給することができます。
おすすめなのはホエイプロテインかガゼインプロテインをです。カゼインプロテインであれば満腹感があるので昼食までの時間が長い人でも安心です。
注意したい2つのポイント
1:栄養「補助」食品であるということ
プロテインはあくまでも普通の食事では足りないタンパク質を補うためのもの=サプリメントであり、主食ではありません。
野菜や果物を一切摂らずに、ビタミンのサプリメントだけで生活している人が少しおかしいのと同様に、プロテインで一日に必要なたんぱく質をすべて補おうとしている人もダメです。
バランスの良い健康的な食事を心掛けたうえで、体格や運動量に応じて少しずつプロテインを取り入れていきましょう。
2:栄養補助「食品」であるということ
プロテインを大量に摂取しても、筋肉が大量に付くことはありません。
短期間で体が大きくなっている場合には、筋肉もついていますが、おそらく脂肪の方がたくさん付いているはずです。
あまりにも短期間で体を大きくすると、当然のことながら、運動をしたときに体にかかる負荷も体重増加分大きくなるため故障しかねません。
あくまでも、栄養と運動と休息のバランスを保って、長い期間維持していくことが、肉体改造のための条件です。
うまく生活に取り入れる
たんぱく質は筋肉だけではなく、骨の健康のためにも重要な役割を果たすことが知られています。
若く、これから体をしっかりと作っていこうという人だけではなく「骨粗しょう症が気になるけれども、食事量を増やすのはちょっと……」というような中年~高齢者の方にもおすすめです。
しかし、十分な運動をしていない人がプロテインを飲み過ぎても、脂肪になるだけなので注意してください。
1:自分の食生活を見直してみる
これによって、いつもどれくらいの栄養を取っているのか、ほんとうにタンパク質は不足しているのかということを確かめる。
2:プロテインの不足量を算出してみる
運動量、体重、年齢などでタンパク質の不足量は割り出せるはずなので、それを飲みたいと思うプロテインの量に換算してみる。
3:運動の頻度、強度、体作りの目的を確認する
体を大きくしたいのか、ダイエットのために代謝をよくしたいのか、目的によってもプロテインの必要性や量、それにタイミングは大きく変わってくるはずです。
大体の数字でよいと思いますので、これを割り出した後、トレーニングの知識を持っている人に相談してみて、飲むタイミングや一回当たりの量を考えてみましょう。
でないと、筋肉を作っていくつもりが太る原因を増やしているだけということもあるかもしれません。