運動して脂肪を燃やしたいけど…
年に何度もダイエットを企画して取り組むものの、なかなか痩せられないと頭を抱える人も多いでしょう。
ポッコリお腹に二重アゴ…鏡を見るたびにため息をついている人は、運動のやり方を見直してみませんか?
せっかく運動を取り入れてもダイエットに向いているものと、そうでないものがあります。どうせ汗を流すのでしたら、効率的な方法を学びましょう。
脂肪が蓄積すると危険がいっぱい
運動をしている時、身体の中ではどのようなことが行われているのでしょうか。
脂肪の分解には「リパーゼ」という酵素が大きく関係しています。
リパーゼとはすい臓に含まれるもので、トリグリセライドという中性脂肪を、脂肪酸とグリセリンに分解する働きを担います。
脂肪と聞くと、なんだか悪者のように判別されがちですが、身体を維持するために重要な働きもあり、身体中の臓器が必要とするエネルギーとして活用されます。
しかし、多量摂取や、運動量が減ると、分解しきれなかった脂肪が体内に蓄積されることになります。自覚症状のないままに進行し、肝硬変や肝ガンなどの病気を引き起こす、脂肪肝がいい例です。
体内に脂肪が蓄積されるとメタボリックシンドロームなどの生活習慣病をはじめとする様々な病気の引き金になりかねます。
血中脂肪が増えると、動脈硬化を進行させる要因になりますし、最悪の場合は脳梗塞になることも考えられます。日々の積み重ねで蓄積する脂肪を甘くみてはいけません。
適切な運動で燃やしていく必要があります。
脂肪は効率的に燃やせ!
それではどのように運動を取り入れることで、脂肪は効率的に燃焼するのでしょうか。
体脂肪を減らすためには有酸素運動がオススメです。
有酸素運動には水泳やマラソン、ウォーキングなど様々な種類がありますが、運動を継続する「時間」に注目しましょう。
10分ほどの運動ではほとんど効果が得られないという研究があります。最低でも20分ほど身体を動かしたあたりから、脂肪が燃焼を始めると言われています。
20分も連続で走れない、泳げないという人は運動にかかる負荷を見直しましょう。
横の人とおしゃべりができるほどの速さで良いのです。まずは20分間続けられるペースを見つけましょう。身体も少しずつ運動に慣れてくるので、徐々に負荷を上げていきます。
合わせて、心肺の機能も運動を継続することで上がっていくため、長時間の運動が可能になります。
なぜ継続して20分なのか
よく言われる20分の壁ですが、これにも理由があります。
厳密に言うと、私たちの体は運動をしていなくてもエネルギーを使い、カロリーを消費しています。日常生活で手足を動かしたり、息をしたりなど、生きているだけで少しずつ消費されています。
これを基礎代謝といい、年齢や筋肉量などによって個人差があります。
この基礎代謝を上回るカロリーを摂取し続けると、肥満につながっていきます。
そこで効果的とされるのが20分を超える継続した運動です。
人の体は脂肪以外に糖も栄養源としています。平常時は脂質と糖質を半分ずつ消費して生命活動を維持しているのです。運動すると、まずはじめに糖質が消費されます。
脂肪がエネルギーとして消費されはじめるのが20分経過したあたりだという考え方です。
運動開始から20分までは全く脂肪が消費されていないというわけではなく、蓄積した脂肪が効果的に燃え始める目安となるわけです。