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短い人は毎日3時間でもOK!理想の睡眠とは?

理想の睡眠時間は8時間と言われますが、本当でしょうか?

睡眠に関しても研究が進んでいますから、最近の研究結果を交えて快適な睡眠について考えてみましょう。

睡眠時間と死亡リスク

睡眠時間の長短によって、死亡リスクが高まると言われています。
日本では1988年から90年にかけて、全国11万人の人にアンケートをとり、その後10年間追跡調査をしました。その結果、平日、平均6時間半から7時間半の睡眠をとっている人がいちばんリスクが少なく、それ以上でもそれ以下でもリスクが増えることが分かりました。

睡眠時間が4時間半に満たない人は7時間の人の1.6倍、9時間半以上の人は7時間の人の1.8倍になるそうですが、心理要因などを考慮すると、睡眠時間が短い人よりも長い人のほうがリスクが高くなっています。長ければ疲れにくく健康になるというわけではなさそうですね。
(睡眠時間と死亡リスクの研究結果はこちらを参照しました。)

あなたの睡眠はどのくらいがベストでしょうか?

研究結果では、7時間が理想的だそうですが、実際には、さまざまな睡眠法で健康に過ごしている人がいます。

毎日3時間未満でも健康でいられるショートスリーパーの睡眠と、こま切れでも熟睡できる分割睡眠をご紹介しましょう。

ショートスリーパー(短眠術・短眠法)

ショートスリーパーの人には、ナポレオンやエジソンがいます。現代では、ビル・ゲイツがそうです。日本では、みのもんたさんや明石屋さんまさんも。反対に、ロングスリーパーという人もいます。代表的なのはアインシュタインだそうです。

ショートスリーパーとは、3~4時間の短い睡眠時間でも健康に元気に過ごせる人のことを指します。ショートスリーパーの人は、明るく快活で、記憶力や集中力、やる気、体力が高まるとも言われます。

ただし、ショートスリーパーになるには、睡眠以外の生活習慣にも工夫が必要です。

・食事をとりすぎない
・メラトニンを阻害しないように、就寝前は部屋を暗くする、静かにするなど環境を整える
・毎日同じ時刻に起床する
・お風呂は熱くしない
・昼間、数分の仮眠をとる

短時間で熟睡するためには、眠りやすい環境を作り、食べ物の消化や過度な運動・入浴で体に負担をかけないようにしましょう。

昼間眠くなってしまう場合は、早めに1分から5分程度、長くても30分程度の仮眠をとり、眠気をとるのがコツです。

ショートスリーパーを実践するには、夜、長く眠るよりも、昼間でも眠い時に短く睡眠をとるのが効果的です。

分割睡眠

分割睡眠は、2~3時間の睡眠を数回とる方法です。たとえば、10時に就寝し、1時頃起床し、趣味をして過ごし、4時から7時までもういちど睡眠をとります。

照明のない環境では起こりやすいとか、ヨーロッパやアフリカでも普通に行われていた、という話もあります。

分割睡眠は、仕事や勉強の効率が上がり、趣味に当てる時間がとれるようになると言われています。医学的には、眠りの質が良ければ、分割睡眠でも一度に続けて睡眠をとる単相睡眠でも問題ないそうです。

ただし、向き不向きもあるので、しばらく分割睡眠を行ってみて慢性的な睡眠不足になるようであれば、単相睡眠に戻した方が良いでしょう。
一般的には、若年層は単相睡眠、中高年は分割睡眠が向いていると考えられています。

1990年代には、分割睡眠に関する実験が行われました。

毎日14時間暗闇の部屋で過ごす実験を1カ月続けたところ、4週間目には睡眠パターンが分割睡眠に変化したそうです。これは、4時間眠り、1~2時間起きて、再び4時間眠るというパターンでした。

歴史的には、ヨーロッパの研究者による分割睡眠に関する文献収集があり、それによると、17世紀頃までは、睡眠の途中で起き出してさまざまな活動をすることが普通に行われていたそうです。

トイレに行くことはもとより、タバコを吸う、近所の人に会いに行くなどの行動が当たり前に行われていたということです。

早寝早起きのメリット

以上、珍しい睡眠法を取り上げてみましたが、睡眠に関してよく言われるのは、早寝早起きですね。
早寝早起きは、睡眠の質を上げ、健康にメリットがあります。

・毎日同じ時間に早起きすることで、体内時計が定まります。

・血圧の変動も減り、血糖値が安定し、便通にも良い影響があります。

・夜10時から2時までは、成長ホルモンが分泌され、お肌の調子も良くなります。

・睡眠の質が上がり、熟睡できてストレス解消になり、昼間の集中力が上がります。

皆さんの睡眠はどのような睡眠でしょうか?

早寝早起きが体に良いのは本当ですが、人によってさまざまな睡眠法があるものです。自分に合った睡眠法で、しっかり睡眠をとって疲れやストレスを解消し、健康的な生活を送れると良いですね。

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