「通勤や家事で毎日身体を動かしているから、私は運動不足じゃないハズ…」
もしもあなたがこう考えているとしたら、一度、見直してみる必要があります。通勤や家事など、確かに身体は動かしますが…。それで本当に、充分な運動量が確保できているのでしょうか?
「健康づくりのための運動指針」(厚生労働省)を下に、日常生活のさまざまな行動の運動量を調べてみました。
通勤で20分歩くと、運動量はどのくらい?
身体を動かすことには、スポーツなどの「運動」と、家事や通勤、仕事などの「生活活動」の2種類があります。
普段スポーツなどの「運動」は一切していないという方は、日常生活での「生活活動」をどれくらいしているのでしょうか。
これらのさまざまな運動の「運動量」を測る目安として、「Ex(エクササイズ)」という単位を使ってみてみましょう。
【1Exに相当する運動・生活活動の例】
・歩行、軽い筋トレ、バレーボール、掃除や庭仕事 … 20分
・速歩、ゴルフ、自転車、子どもと遊ぶ … 15分
・軽いジョギング、エアロビクス、階段の登り降り … 10分
・ランニング、水泳、重い荷物を運ぶ … 7~8分
(※参照元:厚生労働省)
毎日の通勤で20分歩くと、運動量は1Ex。軽いジョギングを10分行ったり、水泳を7分程度行うのと同じ運動量ですね。
「毎日7分泳いでいるのと同じ」と考えると、充分に身体を動かしているようにも思えますが…。本当に不足は無いのでしょうか?
一週間の運動量の目安=23Ex
厚生労働省では、「一週間に23Ex、そのうち4Exは活発な運動を!」と呼びかけています。
この目標をクリアできれば、充分な運動量を確保していると言えそうですね。
通勤で週に5日、片道20分歩く人の場合、通勤での運動量は、一週間で10Ex。あと13Exの身体活動が必要です。それ以外の普段の活動でも、もう少し運動はしていると思いますが…。それでも、13Ex分の不足をまかなうのは、難しいでしょう。
さらに、「4Exは活発な活動を」という目標もありますから、何かスポーツや筋トレを加えたいところです。
例えば、休みの日に1時間だけ、スポーツジムに通うと、それだけで6Ex~9Exは確保できますね。もちろん、「活発な運動4Ex」の目標もクリアできます。
専業主婦の方の場合はどうでしょうか
毎日の家事で、かなりの運動量になっていそうですよね。子育て中のママさんは「子どもと遊ぶ」もありますから、週20Ex程は運動しているでしょうか?ですが、「活発な運動4Ex」の目標も考えると、やはり何かスポーツをしたいところ。
スタイルケアやダイエットも期待できる、エアロビクスなども取り入れてみるのがオススメです。
スポーツジムで週に1時間のエアロビクスを行えば、休憩時間を含めても4Exの活発な運動はできそうです。
厚労省の基準を満たせばダイエットできる…とは限らない?
「ダイエットしたい」「痩せたい」と思う方の場合、週23Ex、うち活発な活動4Exの目標だけでは、まだ足りない場合も考えられます。
今回ご紹介した厚生労働省の基準は、あくまで「健康な身体を保つための運動」です。
長年の運動不足で体力や筋肉の量が低下していたり、余分な脂肪が身体についてしまっている場合、プラスアルファの運動も必要になるでしょう。
とはいえ、最初から目標を高く設定しすぎても、続けるのが大変になってしまいます。
まずは、「週23Ex、うち活発な活動4Ex」の目標をクリアできるよう、ライフスタイルを見直してみてはいかがでしょうか?