「ヨガの八支則」とは、パタンジャリが「ヨーガ・スートラ」の中でヨーガの八支則(アシュタンガ・ヨーガ)としてまとめまた、因果応報(カルマ)の法則による考え方です。
って、そんなこと言われてもよくわかりませんよね(笑)因果応報(カルマ)の法則とは、
良い行いをするものは(原因)良い行いをもって自分に返ってくる(結果)。悪い行いをすれば(原因)同じように悪い行いをされる(結果)。「原因があって結果がある」という考え方です。
ヨーガ八支則のうちの一つ目禁戒(ヤマ)には5つの法則があります。
①非暴力(アヒンサ) 殺生を加えない。非暴力であること。
②正直 (サティア) うそをつかない。正直であること。
③不盗(アステーヤ) 他人から物を盗まない。
④梵行(ブラフマチャリア) 自我を適切にコントロールすること。
⑤非所有(アパリグラハ) ものに執着しないこと。
さて明日から「ヤマ」に取り組みましょう!といっても、現代社会を生きる私たちは、全てパタンジャリの「ヨーガ・スートラ」八支則通りに行うことは難しいでしょう。ヨギーだからと言って会社の接待で毎回お肉を断ったり、営業実績を競争せずにマイペースで進めるわけにもいきませんよね。
現代社会では仕事上の駆け引きをはじめ、人と競争が必要な場面も多く、実生活とヨガを学ぶライフスタイルの間で悩むヨギーも少なからずいるのではないでしょうか。
ちなみに本場ではヨガの修行をする男女のことをヨギーと呼ぶそうです。
今日からできる禁戒「ヤマ」はじめの一歩
まずは身の回りの整理から、簡単に取り組める断捨離をはじめてみるのがオススメです。
身の回りの物を見直すことで、自分の内面でも不必要なものを捨て去り、良いエネルギーを取り入れられるようになります。
自然と物への執着がなくなり、本当に必要なものだけに囲まれた、質の良い生活を送ることができるようになります。
ヨーガの八支則二つ目は勧戒(ニヤマ)
5つの生活法則すすめるべき善い行いとして知られています。
①清浄(シャウチャ) 内面も外面も清らかさを保つこと。
②知足(サントーシャ)現状を受け入れ、感謝と肯定の気持ちを持つこと。
③精進(タパス) 今できることに集中し、日々「行」を積み重ねていくこと。
④読誦(スヴァ―ディヤーヤ)探究心を持ち、自己を高めるために学びを深めていくこと。
⑤自在神祈念(イーシュヴァラ・プラニダーラ)自分の神(または愛や守護神など)を信じること。
「ニヤマ」を行う前に、まず「ヤマ」を乗り越える事に時間がかかる場合が多く、幼少から積み重ねてきた習慣や考え方を変えるためには、少しずつ行動をおこし、乗り越えていくしかありません。
サントーシャは現状を受け入れることとしていますが、例えば、ストレスの多い仕事をたくさん任され、自分を顧みず全て受け入れてしまうと、どうなるのでしょうか。許容範囲を超えて仕事を引き受けると、人のためはおろか、自分自身のバランスを崩してしまい、人に迷惑をかけてしまう事になるのは言うまでもありません。
自分を見つめなおし、時にはNOと言うことで、相手の為や自分のためになる場合もあるということを、考えておきたいものですね。
今日からできる勧戒「ニヤマ」はじめの一歩
良いことを1日1回心がける。また、あえて人が嫌がることを自分の出来る範囲で引き受けるなど、無理ない範囲で少しずつ行うことで、周囲に良い影響を与えるようになります。
やらなければいけない、そうすべきだ、などと、固定観念にとらわれず、あるがままの自分を見つめなおし、ヨガを通して本当の自分を探し続けることで、自分の内面はもちろん、周囲も違って見えてくるでしょう。
一見、ヨガと何の関係もないように見えますが実は大事な事です。
ヨガの本質は精神統一などもありますが、なんと言ってもリラックス効果があり生活のバランスを整えたり、気持ちを落ち着かせたりするのに長けています。哲学的な学びが多く、難しく思う部分もあるかもしれませんが、「こう書いてあるから・・。」などと、言葉にとらわれず、自分自身のライフスタイルと照らし合わせて、柔軟に解釈していくと、ヨガの本質を感じることができることでしょう。