運動と睡眠のメカニズム
あなたはしっかりと眠れていますか?
日々のストレスなどで睡眠障害を患い、寝つきが悪い、夜中に何度も起きてしまう、朝早く目覚めてしまうなど、悩んでいる人も多いと思います。
朝までぐっすりと気持ち良く眠れるようになるためにも、生活の中に適度な運動を取り入れる必要があります。
ではどのようなメカニズムで運動は睡眠に効果的とされるのでしょうか。
【1】体温の変化があると睡眠に入りやすい
学生時代のことを思い出してみてください。
体育のあとの授業が眠かったという記憶はありませんか?プール授業のあとの心地よい眠気や、マラソン大会のあとの睡魔など、運動と睡眠には密接な関係があります。
まずは運動することで血糖値が低下していることがあります。
運動すると、糖が消費されます。脳を働かせるためにも糖が必要なため、不足することで眠気が生じるのです。
また、運動しているときは上がっていた体温が、下がることでも眠気につながります。お風呂に入ったあとに眠くなるなど、睡眠が深いのもそのためです。
最後に、身体が疲労していることがあげられます。疲労と聞くとマイナスなイメージばかり浮かぶかもしれませんが、睡眠への導入には絶大な効果をもたらします。
布団に入った途端に眠りに落ち、気がついたら朝という経験は誰しもあるでしょう。
過度の疲労は身体を壊す要因になりますが、軽い運動がもたらす疲労感は、睡眠の質をあげてくれるでしょう。
【2】睡眠に良いのは20分程度の「軽い運動」
運動して眠れるようになる、確かにこれは効果としてありますが、「眠ることができてラッキー」くらいの軽い気持ちで向きあう方が良いと思います。
というのも日によっては運動しなくても眠れる日があるように、その逆で、運動しても寝つきが悪い日があるのも事実です。
ストレスを感じないような運動を選ぶべきで、ストイックに自分を追い込むような競技やアドレナリンが放出するような激しい運動も、興奮が冷めないため睡眠への導入には向きません。
リラックスした状態で行え、なおかつ身体の負担も適度なものが睡眠にはベストです。
そうなると軽いジョギングや水泳など中程度の運動になります。短い時間では血行もよくなりませんし、効果が得づらいので、継続して20分以上取り組むことが理想です。
これは脂肪の燃焼が始まる時間でもあるので一石二鳥です。
【3】質の良い睡眠につながる運動時間
この考え方には諸説ありますが、一般的な社会人のサイクルで考えると、仕事終わりに汗を流すのが最適でしょう。
朝の運動も目が冷め、1日を活動的に送ることができますが、どちらかというと、「覚醒」のほうが強い時間帯です。
お昼ですと、運動した後にあれこれやらなければなりませんし、せっかくストレスを発散しても、午後の出来事によっては、夜眠れなくなるという人も少なからずいます。
また、睡魔に襲われ昼寝を挟んでしまって、夜には目が覚めてしまう場合もあります。
やはり、夜の夕食前後に運動を取り入れるのが、睡眠には直結しそうです。
また、夜に運動することで体温も上がります。人は体温が下がると眠くなるので、この働きも利用すればより一層、深い睡眠への導入となります。
運動後のお風呂も安眠に効果的です。